季節が巡ると、居場所も心の置きどころも少しだけ変わる。屋上の風が冷たくなり、物語は別の静けさへ移行する。
エスカーブの本作は、関係の呼び名よりも、間合いの取り方で読ませる続編だ。触れない決断と、近づいてしまう衝動。その揺れを、淡い比喩が包み込む。
エスカーブのさらにやわらかな宮園
刺激より余韻が好きな人へ。場所が変わるだけで関係が揺らぐ、その一瞬に惹かれるなら、この静かな続編はきっと手放せなくなる。

タイトルは「さらにやわらかな宮園」。サークル名はエスカーブ。
距離が近づくほど言葉は少なくなる
ふたりの日常は場所を変えて続いていく。視線、沈黙、約束事のメモ。些細な小道具が、緊張を増幅させる。大胆さは声高に語られず、余白に沈む。読者は出来事を追うのではなく、選ばれなかった行動に耳を澄ますことになるだろう。
女子校生の性の目覚めの記録だ。僕らは制服エッチという簡素な儀式を選び、パンツをずらして挿入する。着衣のままなのに、その下の巨乳が僕におっぱいが見たくなるという渇望を訴えかける。
彼女は真面目な委員長でありながら、藤本タツキ作品に出てくる女の子のようにジョークがうまい。この矛盾こそが、彼女の魅力だ。そのジョークと肉体の快楽。そのギャップが、彼女の覚醒の証だった。僕は、この静かな儀式の中で彼女の目覚めをじっと見つめるのだ。
シリーズの中で最も静かで、最も近い一冊だ。




